昨年のBOI投資申請額43%増、エタノールを航空燃料に

昨年のBOI投資申請額43%増、エタノールを航空燃料に

公開日 2024.02.12

タイ投資委員会(BOI)は2月6日、2023年の投資奨励申請額が前年比43%増の8483億バーツ(240億ドル)と、5年ぶりの高水準になったと発表した。申請件数は同16%増の2307件だった。BOIが優先分野に位置づける、①バイオ・循環型・グリーン(BCG)②電気自動車(EV)③スマート電子④デジタル⑤クリエーティブ-の主要5分野での申請件数は759件で、申請額は4925億バーツと全申請額の58%を占めた。地政学的問題やタイ政府の積極的な投資奨励策により主要分野で外国企業のタイへの移転トレンドが続いていることが背景としている。

また、2023年のタイへの外国直接投資(FDI)は件数が前年比38%増の1394件で、大型プロジェクトの増加を反映し、金額は6632億バーツと前年比72%急増した。国・地域別では、中国が430件1593億9000万バーツで全体の24%を占めてトップを維持。特に電子産業やEVを含む自動車サプライチェーン分野が全体を押し上げた。2位はシンガポールで、194件1233億9000万バーツで、ソーラーセルや電子分野での多国籍企業のシンガポール子会社の大型投資が寄与した。3位は米国で40件839億5000万バーツ、4位は日本で264件791億5000万バーツで前年比では60%増加。5位は台湾で94件546億バーツだった。また投資先の地域別ランキングでは、東部経済回廊(EEC)3県が4605億バーツと投資申請総額の54%を占めた。次いで中部が2620億バーツでシェアは31%だった。

ナリットBOI長官は、「タイの潜在力と投資受入れ体制が、新たな5年間の投資促進戦略と相まって、安全でレジリエントな長期的投資拠点への移転を模索する企業の大型投資を呼び込んだ。さらに、セター首相自らが率先して投資家説明会を行ったことで、投資家の信頼感が高まり、タイは投資コミュニティーのレーダー画面内に入った」と強調した。


2月7日付バンコク・ポスト紙(3面)によると、チョンナーン保健相は「カンナビス・ヘンプ(大麻)管理法」の改正案を今週、閣議に提案することを明らかにした。同相はこれは2022年に提案された大麻管理法を改正するもので、大麻の利用を規制し、乱用を防ぐためのものだと強調。改正法では、大麻のどの部分が利用可能か、使用方法、保有可能量などを規制するとした上で、改正案では、カンナビスの茎、根、葉、つぼみ(Buds)は、テトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれることから「麻薬(narcotic)」として再定義されるという。さらにこの法案は、個人の消費量の上限だけを規定したタイ誇り党が提案したバージョンとは異なるとの認識を示した。


タイ・エネルギー省や大手展示会運営会社インフォーマ・マーケッツなどは東南アジア諸国連合(ASEAN)域内で、エネルギー・環境、電気自動車(EV)技術を披露する総合イベント「ASEAN Sustainable Week(ASEW)&Electric Vehicle Asia(EVA)2024」を今年7月3~5日の日程でバンコクのクイーンシリキット国際会議場(QSNCC)で開催する予定だ。その参加募集メールによると、今年は「エタノール:航空燃料の未来~持続可能な航空への移行」がテーマになるという。

同メールは、「持続可能な航空への移行に向けた4つの主要な対策の1つにはSAF(持続可能な航空燃料)が含まれ、二酸化炭素を最大34%削減される見込みだ。エタノールは持続可能に向けた航空燃料として開発される高い可能性があるクリーンエネルギー源の1つだ」と指摘。エタノール生産技術の開発は他の国からの燃料や高付加価値物質の輸入コスト低減に役立つとともに、エタノールは農産物に付加価値をもたらし、エタノール産業は、特にエネルギー分野で各国の多面的な開発における重要な役割を果たしていると強調している。その上で、使われる原料はコメ、トウモロコシ、キャッサバのような根菜などの農産物であり、サトウキビやバガスなどの原料もあると説明している。次世代航空燃料ではSAFに注目が集まっているが、その主原料となる廃食油の調達の困難さが明るみになっており、今後はエタノールにもより関心が集まってきそうだ。

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TJRI編集部

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