トヨタがタイの「国民車」の新型発表、「ホタテ・フェスティバル」

トヨタがタイの「国民車」の新型発表、「ホタテ・フェスティバル」

公開日 2023.12.06

タイ国トヨタ自動車(TMT)は11月27日、タイ・バンコクで新興国向け戦略車「IMV」シリーズのピックアップトラックの新型「ハイラックス・チャンプ(IMV-0)」の受注を開始したと発表した。サムットプラカン県サムロン工場で生産し、当初の生産台数は年間3万8000台を予定、タイ国内では月間1500台程度を販売し、東南アジア各国にも順次輸出していく。

IMVシリーズは当時アジア本部長だった豊田章男会長が指揮をとりアジアのエンジニアとともに「現地現物」で開発し、2004年に生産・販売を始めた。タイ国内ではこれまでに270万台以上を販売、タイの「国民車」として定着しているという。さらに世界120カ国超に累計400万台以上を輸出している。

トヨタ新型ハイラックス改造車の例
「新型ハイラックス・チャンプ改造車の例」出所:トヨタタイランド

新型のハイラックス・チャンプは顧客ニーズに合わせて荷台部分を自由に改造(架装)できる拡張性が特徴で、開発段階から「ボディー・ビルダー」と呼ぶ地元の改造業者の協力を得て、改造の利便性を高めた。今回の発表会では11の架装モデルを紹介。既存の主力ピックアップトラック「ハイラックスREVO」より若干小型化し、価格も45万9000~57万7000バーツと低めに設定、すみ分けを図った。

TMTの山下典昭社長は記者会見で、ハイラックス・チャンプは「2004年に立ち上がったIMVプロジェクトの原点にもう一度戻るということで、真にアフォーダブル、真にイノベーティブな車を作ろうということで開発を開始した」とし、若い起業家などに新たなチャンスを与えることを目指したと訴えた。

さらに、トヨタの脱炭素戦略に関する質問には、昨年12月の60周年記念の時に、IMV-0とハイラックスREVOのバッテリーEV(BEV)を披露したことに言及。「ハイラックスREVOのBEVは今年中に作り、少量生産だが来年2月ぐらいからパタヤで実証実験を行う。できるだけ早くBEVを量販できるようにしたい」と意欲を示した。さらに、ハイラックス・チャンプはガソリンとディーゼル、ハイラックスREVOは、今はディーゼル、そしてBEV、さらに顧客の需要があればハイブリッドなど、さまざまな技術的オプションを提供していきたいと述べた。

日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所は12月1日、記者会見を開き、タイにおける日本産ホタテの新規需要の創出を目的とした「HOTATE Festival(ホタテ・フェスティバル)」の開催概要を発表した。日本産ホタテは、中国などによる水産物等の輸入停止措置により大きな影響が生じているため、輸出先の多様化が求められていると事業の背景を説明した。

ホタテ・フェスティバルの様子

会見ではまず梨田和也駐タイ日本大使が来賓あいさつで、「日本語のホタテの名前は、殻を開いた形が帆を立てた船に見えることに由来すると言われます。結婚式などで順風満帆な門出を祝う意味で、縁起物としても扱われています」とホタテの名前の由来を紹介した上で、タイの人にも日本のホタテのおいしさを知ってもらいたいと訴えた。

続いてジェトロ・バンコクの黒田淳一郎事務所長が事業概要を説明した。まず、日本からタイへのホタテ貝の輸出額は2022年には前年比200%増の12億円で、品目別輸出額は第9位だったと報告。また、日本産水産物の輸出先別シェア(2022年)では中国がトップで、香港が2位と合計で3分の1のシェアを占めるとした上で、4位のタイなどへの輸出拡大を進めていくことも重要だと強調。そして、具体的な事業として次の3つを説明した。

①飲食店や小売店でのPRを実施。バンコク都以外の地方や、タイ料理、イタリアン、中華料理など日本食以外の飲食店もターゲットにする。12月1日時点で、飲食店261店舗、小売店5ブランド29店舗の参加が決定。

②小売店における試食会、ワークショップ、ホテルの会場を貸し切った飲食店やシェフ向けの提案会などのPRイベントを開催する。12月1日時点で16のイベント開催が決定。

③人気料理コンテスト番組「IRON CHEF Thailand」で日本産ホタテをテーマにした番組の制作、テレビ放送、SNSでの発信を行う。12月9日18時から「7HDチャンネル」で放送予定。

黒田所長は「日本産食品の各種取り組みで、ここまで多くの事業者の皆様にご協力いただくのは初めてだ」と強調した上で、このHOTATE Festivalを通じて日本産ホタテの魅力を知ってもらい、輸出拡大につなげていければと意気込みを語った。

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TJRI編集部

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