タイの地方活性化策とは ~バンコク都との所得格差縮小は可能か~

タイの地方活性化策とは ~バンコク都との所得格差縮小は可能か~

公開日 2023.05.16

タイが先進国入りを本当に目指すとした場合の最大の課題の1つが世界最高水準ともされる貧富の格差の是正だろう。しかし、今のタイの「国体」、政治社会構造の根本的な変革がない限り、格差是正はほぼ無理だろう。それでも、バンコク首都圏と地方部の所得格差を、選挙公約でよくある低所得者層への単純なバラマキではない合理的な方法で少しでも縮める努力は続けてほしいと思うし、今回の劇的な総選挙結果が、タイの国体にも何らかの変化をもたらすのか注目したい。

そんな中で今号のFeatureで紹介した、チョー・タウィーのスラデッチ社長の地元コンケン県での民間主導の地域経済発展の取り組みは興味深い。スラデッチ氏の言う「コンケンモデル」がバンコク首都圏や地方部の実質的な生活水準の格差是正に役立つことを期待したい。

タイ77県の人口と1人当たり所得

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TJRI Editor-in-Chief

増田 篤

一橋大学卒業後、時事通信社に入社し、証券部配属。徳島支局を経て、英国金融雑誌に転職。時事通信社復職後、商況部、外国経済部などを経て、2005年から4年間シカゴ特派員。その後、デジタル農業誌Agrioを創刊、4年間編集長を務める。2018年3月から21年末まで泰国時事通信社社長兼編集長としてバンコク駐在。TJRIプロジェクトに賛同し、時事通信社退職後、再び渡タイし2022年5月にmediatorに加入。

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