東南アジア大陸部の歴史認識とは

東南アジア大陸部の歴史認識とは

公開日 2023.05.23

隣国と歴史認識の違いは日本と韓国の間だけの問題ではなく、世界のどの地域にも存在する。今回は東南アジア大陸部の歴史認識について考えてみたい。

植民地支配後も部族国家の歴史引きずる

東南アジア大陸部にはタイ、ミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナムの5カ国がある。この中でベトナムは他の4カ国とその立場が少々異なり、その歴史において中国との関係が重要になる。一方で他の4ヵ国は中国との関係は薄い。

それは地形が決めている。東南アジア大陸部の北側には山岳地帯が広がり中国南部の山岳地帯に繋がっている。東南アジアと中国の内陸部は山岳部の細く曲がりくねった道でしか繋がっていない。唯一の例外はベトナムである。ハノイの東北約120kmに国境の街ランソンがあるが、ここを通過する道は中国から東南アジアへの唯一の主要道路と言っても過言ではない。

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ベトナム・ビングループ主席経済顧問
Martial Research & Management Co. Ltd.,
チーフ・エコノミック・アドバイザー

川島 博之 氏

1953年生まれ。77年東京水産大学卒業、83年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授などを経て、現職。
主な著書に『農民国家・中国の限界』『「食糧危機」をあおってはいけない』『「食糧自給率」の罠』『極東アジアの地政学』など。

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