コメ輸出が物語るタイとベトナムの経済発展の違い

コメ輸出が物語るタイとベトナムの経済発展の違い

公開日 2023.03.08

日本人にとってタイはコメ輸出国、そんなイメージがある。そんなタイのコメ輸出を経済発展との関係から振り返ってみたい。

タイ、ベトナムのコメ輸出が増加していた時代

タイは現在でもコメ輸出国であるが、世界の中でその地位は低下している。図1に世界のコメ輸出量の変遷を示す。コメはアジアで自給的に作られていたことから、早くからヨーロッパや南北アメリカ大陸で商業用に栽培されてきた小麦やトウモロコシに比べると輸出量が少ない。2021年の小麦輸出量は1億9800万トン、トウモロコシは1億9600万トンに対し、コメの輸出量は5065万トンだ。

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ベトナム・ビングループ主席経済顧問
Martial Research & Management Co. Ltd.,
チーフ・エコノミック・アドバイザー

川島 博之 氏

1953年生まれ。77年東京水産大学卒業、83年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授などを経て、現職。
主な著書に『農民国家・中国の限界』『「食糧危機」をあおってはいけない』『「食糧自給率」の罠』『極東アジアの地政学』など。

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