ベトナム現地取材リポート(4)ベトナム最大企業、ビンGの賭けの成否は

ベトナム現地取材リポート(4)ベトナム最大企業、ビンGの賭けの成否は

公開日 2023.02.28

東南アジア経済に多少とも縁のある人でなければ、ベトナムにどんな企業があるかほとんど知らないだろう。約5年前にタイに初めて赴任する前、社名と事業内容を多少知っていた東南アジア企業はタイのCPグループのほか、国営タイ石油会社(PTT)など各国の国営石油会社ぐらいで、ベトナム企業名はほとんど知らなかった。

しかし、バンコク駐在以後、国際経済ニュースの中で急速に知名度が上がりつつあった不動産業を中核とするベトナム最大のコングロマリット、ビングループに興味を持つようになった。ビングループは2017年にビンファストを設立し、自動車市場に新規参入した。その後、世界のトレンドに追随し、電気自動車(EV)の生産を始め、昨年から自動車の母国である米国への輸出を開始、米国での製造拠点開設、そして米国での株式上場に向けて一気呵成に突き進む姿は驚きでしかない。東南アジアの国民車としてはマレーシアの「プロトン」が知られているが、時代は大きく変わり、外国企業の専門家を投入することで新興国でもそんなに簡単に自動車を開発・製造できるようになったのかと思うと感慨深い。

驚きのスピード経営

この記事は有料会員限定です。
続きを読むには有料会員契約へのお申し込みが必要です。

すでに有料会員の方
ログイン

無料会員の方
(※お問い合わせから有料会員に変更希望の旨、ご連絡ください。)
お問い合わせ

会員ではない方
有料会員お申込み

  • Facebook share
  • Twitter share
  • Line share

TJRI Editor-in-Chief

増田 篤

一橋大学卒業後、時事通信社に入社し、証券部配属。徳島支局を経て、英国金融雑誌に転職。時事通信社復職後、商況部、外国経済部などを経て、2005年から4年間シカゴ特派員。その後、デジタル農業誌Agrioを創刊、4年間編集長を務める。2018年3月から21年末まで泰国時事通信社社長兼編集長としてバンコク駐在。TJRIプロジェクトに賛同し、時事通信社退職後、再び渡タイし2022年5月にmediatorに加入。

Recommend オススメ記事

Recent 新着記事

Ranking ランキング

TOP