中国の習近平独裁と東南アジア ~ベトナム共産党書記長の訪中が意味するもの~

中国の習近平独裁と東南アジア ~ベトナム共産党書記長の訪中が意味するもの~

公開日 2022.11.08

胡錦濤前国家主席が途中退席する衝撃的な映像とともに中国共産党の第20回党大会は閉幕した。この大会によって習近平独裁が確立したと言える。それはタイとベトナムにどのような影響を与えるのであろうか。ここでは経済と安全保障の両面から考えてみたい。

中国から部品輸入、米国に完成品輸出

世界第2位の経済大国になった中国は東南アジアの経済に大きな影響を及ぼしている。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、2020年のタイの輸出総額は2310億ドル、輸入総額は2060億ドル。輸出先の第1位は米国で全体の14.8%、2位は中国で12.9%、日本は3位で9.8%。一方、輸入先は中国が24.2%でトップ、それに日本の13.4%が続いている。

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ベトナム・ビングループ主席経済顧問
Martial Research & Management Co. Ltd.,
チーフ・エコノミック・アドバイザー

川島 博之 氏

1953年生まれ。77年東京水産大学卒業、83年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授などを経て、現職。
主な著書に『農民国家・中国の限界』『「食糧危機」をあおってはいけない』『「食糧自給率」の罠』『極東アジアの地政学』など。

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